あ〜さんの音工房

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気分が良い


 久しぶりに外へ出た。9時前のことだ。青空が広がっていたが、まだ風はひんやりとしていて、朝の名残を引きずっているようだった。



 用事がてら少し寄り道をしながら歩いた。下り道に差し掛かると、黒犬を連れた少年と出くわした。

「おはようございます」

 存外に大きな声で挨拶をされたので「おはようございます」と、こちらも大きな声で応えた。
 田にも畑にも人影はなく、まだ今日という日が、始まってはいないように思えた。



 稲は穂を垂れ、蜻蛉が舞い、蝉が賑やかだ。風が頬をかすめてゆく。
 家に戻る頃には、少し汗ばんでいた。どうやらご先祖たちが、夏を連れてきたようだ。