あ〜さんの音工房

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スピーチ

 

 先日の選挙で当選した偉いさんが初登庁するってんで朝8時半から寒い中お役所前での出迎えに駆り出された。別に愚痴っちゃいないよ。なんなら恩人なんだから、この方は。拍手も多めにしといたしね。市民タイムスかなんかが取材に来ていたから、笑顔の私が見切れて写っているかもしれん。そして花束贈呈などの儀式が一通り済むと、関係者は中で偉いさんの訓示を賜ったのだが、今回話題にしたいのはスピーチについてだ。


 この偉いさんのスピーチを聴いたのはこれが初めてではないが、相変わらず上手いなと思った。少しも威圧的ではないが自信に満ちていて内容も論理的で傾聴させる。やはり人の上に立つ者はスピーチが出来ないと話にならない。こんなに上の立場じゃなくても多かれ少なかれスピーチする機会はあるわけなので、出来るだけ上手くこなしたいものだと思った。


 昨年の『稲垣稔追悼演奏会』の打ち上げで聴いたゲストのジャン・マリー・レーモン氏のスピーチは、私にとって初めて直に聴く『外人さんのスピーチ』だったので印象に残っている。フランス人の氏が皆に届くようにとわざわざ英語で話してくれたのにも関わらず、さっぱり理解出来なかったが「このような機会に招待してくれてありがとう。良い演奏会になったね。きっとミノルも喜んでくれていると思うよ」的な内容だったのだろう。拍手は多めにしといた。
 外人さんはパーティーなどの集まりで主賓がスピーチするのが慣習なので当たり前の事なんだろうけれど、日本人はやらないよな。


 その日本人である私のスピーチで少しだけ効果があったのは、かなり以前のことだ。
 某ギタリストのサロンコンサート(平たく言うと知り合いのギタリストの喫茶店での内輪の演奏会ですが)の休憩時に、近々行われるアマチュア・ギタリストの為の自主演奏会の告知をしたのだが、急だったのにも関わらず我ながら上手く行った。おかげで少数ではあるが自主演奏会に足を運んでくれたので主催者の1人としても満足できた。
 

 あれ以来何度かスピーチする機会はあったが、あまり上手くはいかないものだ。自身の考えを的確に相手伝えるのはとても重要なことであるのに、とても難しい。即時性を求められる分、文章を書くのより困難じゃないのかな。『自分なりにがんばった』じゃ駄目。伝わらなくてはね。最近こういう人多くて困るね。自分なりにって・・・。それって我儘で独りよがりってことだろ。
 

 なんにせよ自己主張するってのは簡単じゃないよね。スピーチも文章ももう少し上手くなりたいんだけどね。