あ〜さんの音工房

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ちと違う


 いよいよいつもの温泉が改修作業に入ってしまった。『さすらいの日帰り温泉ツアー』の始まりだ。とりあえず近場に行ってみた。



 こぢんまりとして、なかなかの趣き。古さが良いね。入るといきなり坂になっており、ぎしぎしと音を立てながら歩いて行くと、その先にお風呂があった。
 広くはない浴場だ。洗い場は6つくらいで間隔が狭い。だが景色が良い。



 山並みを眺めながらの入浴は、なかなか良い気分だ。露天風呂もあったのだが、浸かってしまうと塀で山々が見えなくなってしまう。塀と屋根のあいだから見える青空に肌を焼かれながらも悪くはないんだが、山はよ。早々に中へ戻った。
 広くはない浴場だが、入れ違いで1人出て行き、入れ違いで1人入って行って来た。なので入浴中は貸し切り状態だった。のびのび出来た。いつもこうなら良いが、土曜の午前中とかどうだろう。そんなわけに行かないだろな。もう1度は来てみたいが、晴れの日に限るね。だけど、じいさん達に塗れて芋洗い状態は、ちと違うよな。


 引き出物が選べるカタログに、掲載されているすべての商品が日本製を謳うものがあった。職人を取材した記事のキャッチに「まずは自分に合う道具作りから」というのを見かけた。それ、ちと違うんだよな。
 職人が特別な道具を使う理由は2つある。ひとつは既製品でも工作可能だが、誂えた道具を使う事で作業効率が上がり負担が減る場合。もうひとつは、その特別な道具でなければ工作出来ない場合だ。なので「自分に合う道具」と言うよりも「作るものに合わせた道具」なんだよな。先端が曲がったノミとか、曲面用のカンナとか、刃先が弧を描いたノコとか。自分に合わせた訳ではないんだよ。キャッチもさ「無いものは作る」でどうよ。この世に無いものを生み出し、その為には道具も作り出すなんつってさ。


 どこぞの大統領がやって来た。歯に衣着せぬ発言云々だそうだが、ちと違うだろ。一国の代表が下品過ぎる。どこぞの超大国の大統領も、あんな感じになるのだろうか。なにがなにやら。



 暮れて行く空を鳥の変態が行く。いやいや編隊が。



 秋は深まるばかり。