あ〜さんの音工房

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あ〜さんぽ 秋晴れの諏訪湖をゆく

 

 これ以上ないほどの秋晴れに恵まれた週末、諏訪湖に行って来た。



 諏訪湖は江戸時代から観光地として知られ、北斎・広重も描いている景勝地であった。





 かの頃は水質も良好で漁も盛んだったようだ。戦後は近代化の波に飲まれて悪臭やアオコの大発生などに見舞われて悪化の一途を辿ったが、近年は水質浄化の効果が見られ改善が進んでいるらしい。


 この日は何のイベントもなかったが、湖畔の駐車場はどこも満車状態。



 幌を下ろすには強過ぎるほどの日差しだったが、フィアットバルケッタのオーナズクラブのみなさんもツーリングがてら寄ったようだ。


 求めた訳ではなかったが、紅葉もご覧の通り。



 幹線道路が直前にないこともあって、湖畔は静かだ。道路の整備が行き届いているので、歩くも良し、走るも良し、自転車でも良し。自動車に妨げられる事なく安全で快適だ。そして何よりこの天候。湖面を渡って来る風に対応するべくダウンベストを着込んでいたが太陽に脱がされた。残暑、秋晴れというよりは、初夏のような清々しい陽気だった。
 湖畔はいい感じに賑わっている。芝生ではピクニックよろしくバスケットを広げている子供連れ。わいわい歩くお年寄りのグループ。手をつないで佇む恋人たち。大型観光バスから降りて来る団体・・・外国人観光客も見受けられた。週末にこの天候なのだから集客力があるのは当然だろう。なので少しばかりの不愉快な人たちにも覚悟は必要だ。この日も傍若無人な子供たちに閉口する場面に出くわした。子供が子供なら親も親だ。躾が成っていないどころか放棄しているとしか思えない。薄汚い言葉で罵るし。あのような子供たちに少なからぬ税が使われていると思うとがっかりだ。恩を仇で返してくれるなと願わずにはいられない。


 さて、気を取り直して湖上をクルージングしてみよう。1度乗ってみたかったんだよね。



 諏訪湖観光汽船『すわん』じゃないほうの『竜宮丸』。30分ごとに出航するが、観光バスでやってくる団体客との同乗は避けるほうが良いだろう。



 なかなか趣のある船内。湖面も凪いでいて車より揺れずに快適だった。山間に住まっていると船に乗る機会はないからね。


 昼食は船乗り場の向かいの『くらすわ』で。回る寿司屋やファミレスなんかに入らないんだぜ。


http://www.clasuwa.jp/news01/restaurant/lunch.html


 せっかくだから、ならではのものを食したい。旅行でチェーン店を利用するなんて馬鹿げてるよ。



『信州産キノコのピューレで味わう信州福味鶏のチキンカツ』。これを2皿にジンジャエールとグレープジュースで3700円(税込)。レストランは2階にあるので展望も良し。接客の品も良し。妥当な価格設定だと思うがいかがでしょう。


 今回は健脚とは言い兼ねる人と一緒だったので、もう一つ歩き足りなかったが、今度は周回コースを歩いてみたい。16キロ程あるようだが『諏訪湖一周ウォーク』というイベントがあるくらいだからなんとか成るだろう。平坦だし、そこかしこに公衆トイレもあるし。冬の諏訪湖は寒風吹きすさぶので春になってからかな。その前に靴を用立てないといけない。トレッキングシューズを暫く履かないでいたら底が壊れてしまっていた。先立つものがないので、いつになることやら。


 さて、温泉に浸かるとしよう。今回はここで。



 趣があるでお馴染みの『片倉館』の千人風呂。解りやすく例えると『テルマエロマエ』風の浴場だ。ローマ人用なのか湯船はとても深い。


http://www.katakurakan.or.jp/index.php


 それほど混み合っておらず半身浴で1時間ほど堪能した。イベントがあるとこうはいかないだろうけれど。あとここのロッカーは使うのに100円硬貨が必要なので用意したい。下駄箱と脱衣所で最低2枚は欲しい。使用後は返却されるので回収し忘れないようにしよう。



 夕焼けもなかなか。個人的には朝から日暮れまで1日いても飽きない自信がある。また来たいぞ諏訪湖。I'll be back なんだぜ。


 翌日は墓参りに向かった。金之助じいちゃん、うめばあちゃん、お久しぶり。



 ここのロケーションも良いね。結果的に両日とも紅葉狩りを兼ねる事に。



 帰りがてら『アルプスの郷』という所で昼食を摂ることにした。親切な接客を受けて天ざるを頼んだあと店内を見回していると、駿じっじのサイン色紙を発見。



 宮崎駿監督作品『崖の上のポニョ』の公開は2008年。'10年5月だと『借りぐらしのアリエッティ』公開直前だ。観光とは思えないけれど・・・確か信州に山小屋があるそうだが、こちらの方なのかな? ご子息絡みの別荘は同じ長野でも別の方面なんだけどね。なんにせよ通りすがりにポニョに会えてなんだか得した気分。



 ここからの眺望もなかなかだ。ガイドブックに載らないところでも秋真っ盛り。


 天ざるの蕎麦は手打ち。天ぷらは揚げたてで、山菜と茸の他に海老とリンゴが盛られていた。リンゴの天ぷらは初めて食べたけれど、そのままで良し、つゆに浸して良しで美味しかった。ここ『アルプスの郷』の食堂は隠れた名店なんじゃなかろうか? 地味だが静かに美味しく食事を摂りたい方にはお勧め出来る。
 今回の旅は2日とも食に恵まれてありがたかったな。おかげで湖畔を歩いたのが帳消しどころかお腹ポニョ気味になってしまったけれど。


 茨城のギターコンサートに行かず、神奈川の文化祭の英語のスピーチも聴かず、地元の秋フェスの花火も見ずにこんなことしてました。そしてまたすぐに標高の高い所に出向く予定。紅葉が見られるか、落ち葉祭りになるかは微妙なところだ。