あ〜さんの音工房

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疾走る人、浸かる人、洗う人

 

 今日は連休の中日。休みにしたので温泉でゆっくりしたい。開店時間に合わせて、3つの川と山をひとつ越えてゆく。



 峠道に残雪がないか気になったが、基本的に路面に雪はなく、おおよそこんな感じだった。



 この動画のように1日中日陰の場所には圧雪が凍り付いて残っており、注意が必要だった。注目して欲しいのはグレート・ドライバー=セバスチャン・ローブでも凍り付いた路面を通過する際には必要なだけ減速していることだ。
 スタート直後はクリアな路面状況であるので「ありえない」速度で駆け抜けて行くが、凍り付いた路面になるときっちりと速度を落とし慎重だ。ローブは偉大なドライバーだが神ではないので、出来ないことは出来ないことを知っている。そして我々が見習うべきなのは彼の見事なマシンコントロールではなく、的確な判断力だ。目前の路面状況に対して、どこまでの減速が必要なのかを見極める能力だ。無論競技の前には下見をしているし、助手席のコ・ドライバーから逐一指示が飛んでいるのだろうが、それを実行しているのはドライバー本人だ。ラリードライバーは自殺志願者ではないので、無謀な運転はしない。だが、下位カテゴリーのドライバー達など面白いくらいくるくると回ってしまっている。スノーだけではなくグラベルでも、なんならターマックでもだ。なぜなら彼らは適切な減速をする能力に欠けているからだ。ラリードライバーでもフォーミュラドライバーでも、一流は適切な速度まで減速させる能力が凄い。我々は判断出来なければ一旦停まってしまっても問題ないが、レーシングドライバーはなるべく速く走るのが仕事なのでそうは行かない。上の動画はその点に注目して観ると、雪道に対応しなければならない我々一般ドライバーにとっても大変ためになるだろう。特に後半のダウンヒル部分に注目して欲しい。凄過ぎる。




 そんなこんなで無事到着。平日なのだからと気楽に構えていたら、なかなかの混み具合だった。誰も彼も考えることは同じらしい。アベレージな人間であることが裏目に出てしまった。



 『日帰り温泉』とは形式的には銭湯と同じなので、不特定多数の人たちと一緒の時間を過ごすことになるわけだが、せっかく今日は人が多いのだからと観察してみた。
 いつも通りおじいさんとおじさんばかりだが、どうやら行動には2パターンあるようだ。すぐに湯船に入る人と、よくよく洗う人に別れている。湯船に直行する人たちは、かけ湯もそこそこに入ってしまう。脱衣場の注意書きには「体をよく洗ってから入りましょう」とあるが、気にしていないようだ。きっと家でも同じことしているのだろう。公共の場だし、少しは洗ってもらいたいものだが仕方ない。私はよくよく洗う派だ。時間をかけて洗い充分に暖まるので、湯船に入る時段差には気をつけるが心臓マヒは気にしない。すぐに入る派のおじいさんたちは冷えた体を急に暖めて大丈夫なんだろうか? そっちの方が心配だ。だがこの二通りの派閥があるおかげで、そこそこの大人数でもなんとかなるわけだ。良いんだか、悪いんだか、どうなんだか。
 



 帰りの買い出しで、また腹回りのテロリストたちを支援してしまうことに。ジーンズのボタンが弾け飛びそうだと言うのに『期間限定でコラボレーション』に釣られてしまう意志の弱さよ。
 食材を潰してしまわないようにそろりそろりと走って帰った。