昭和な午後
素敵な雑誌を見つけて、うきうきしながら車窓全開で走っていた。
『昭和40年男』。こんな雑誌があったとは。vol.38の特集は俺たちの角川映画。大林宣彦監督のインタビューも掲載されている。表紙もイカしてるぅ。なんて俺得なんだ。
昭和の車のエアコンはオプションだった。標準装備されだしたのは平成になった頃からだ。今程暑くもなかった昭和時代の夏は、誰も彼も窓全開で走っていたものだ。
信号待ちしていると「漢の単車」でお馴染みの『川崎』の後ろに付いた。クラシックなタイプで昭和の香り濃厚。長袖長ズボンで足下はブーツだが、手元を見てびっくり。
軍手だ。しかもかなり使い込まれている。なぜなんだか理解に苦しむが、軍手は綿だし汗吸い取るし悪くはないのかも。でもずれるんじゃないの?
颯爽と走り去って行く川崎軍手兄さん。手元には『昭和40年男』。昭和の風を感じた午後だった。いいね、こんな日も。