日和らなかった話
納車待ちしている間にしなければならない事の筆頭は、スタッドレスタイヤとホイールを都合する事だが、これが悩ましい。青天井で好きなもの選べる訳ではないが、そこそこ良い物にしたいからだ。
セットで格安て奴は、雑なデザインのホイールに営業的な大人の理由でタイヤ組んであるのだが、デザインには目を瞑るとしてもホイールの重さが難点だ。歴代ロードスターの純正ホイールは可能な範囲で軽く作られている。NDのホイールは6.8キロでしかもデザインが秀逸。この純正に見劣りしないものにしたい。でないと今この時勢に「どうかしてる」車を作り上げてくれたマツダのみなさんに申し訳がない。以前にも書いたが、この車のオーナーになることは、作り上げたみなさんと志を共有し、魂を震わすことなのだから。だが、そこそこ良い感じの新品ホイールとスタッドレスの敷居は高い。お安い中古は出回っていないだろか。検索検索と・・・。
「自分を甘やかさないで!」
おおぅ、その声は・・・まさかあの方?
『みんなで筋肉体操』でお馴染み「筋肉指導」の谷本さんではありませんか。
「新車を注文しておいて日和ってどうするんです! 新車に新品ホイールを奢る機会はもう2度とありませんよ! 頑張るか、超頑張るかの二択で考えて下さい!」
そ、そうですよね。でも先立つものが・・・。
「やり切る、出し切る、全部出す!」
ぜ、全部ですか。
「キャッシュレスがなんですか! 諭吉をかき集めてレジに叩き付けてやりましょう!」
そう言われても。
「中古で誤摩化したら後悔しますよ!」
確かにそうだよな。新車に乗る機会はもうないし。ぴかぴかの新車にぴかぴかのホイール付けたいよ。ようし、ホイールは国内一流メーカーのお高くないものにして、タイヤは裏ワザ使えばなんとかなるだろ。清水の舞台から飛び降りるぞ。飛ばねえ豚はただの豚だ。
「そうです、効率良く短時間で出し切りましょう!」
自然とそうなりますな。真冬に受け渡されるのでスタッドレス待ったなしだし。尻の毛まで抜かれて鼻血も出ねぇや。
「はい、少ない予算でも充分追い込めたと思います!」
大きなお世話ですよ。
「キツくても辛くない! 笑顔で楽しんでください!」
そうしよう。そのための選択だし。お店で組み付けしてもらったら持ち帰って納車まで保管だ。どんなホイールとタイヤかはその時に。
「新品タイヤとホイールは裏切らない・・・」(なんのこっちゃ)。