あ〜さんの音工房

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シャコンヌへの道 その9


 暫定動画が3つになった。が、しかし前回を越えることは出来ていない。この「暫定動画本命」は良い演奏だからだ。観客がいたなら拍手喝采してもらえただろう。だが、ありえない箇所のミスがどうしても納得行かない。技術的になんの問題もないのに何故なんだ。しかも「そこで?」と言う箇所なので目立っているのだ。後から撮った2つは、その箇所でのミスはない。「暫定動画2」は全体的にミスが少ないだけで面白くない。慎重に過ぎたのだろう。「暫定動画3」はカメラの位置を離してみたら、画が暗く音質も悪くなってしまった。マイクを遠ざけて反射を取込もうとしたのが裏目に出てしまったようだ。『蔵シック館』のような香しい残響を期待したんだがそうは問屋が卸さなかった。音質は「本命」が最も良い。



 何度も弾いたおかげで、前半のスケールからのアルペジオ手前までは問題なく弾けるようになった。この曲中最速でありたいスケールと長いアルペジオは、出来る限りの演奏でなければ曲全体の印象を大きく損ねてしまう。スケールもアルペジオも撮り始めに比べると大分コントロール出来るようになったが、当たり外れは起こる。この箇所のハードルは高い。



 演奏時間は17分を越えてしまう。弾いても聴いてもことさら遅いとは思えないのだが、越えてしまう。「暫定動画3」では最後のスケールで力尽きてしまった。全体では「2」よりは良い演奏なので残してあるが、やはり長時間の演奏は後半の気力が保てない。困ったことだ。が、何度も撮影に臨んだので馴れたのか緊張はしなくなった。これだけは朗報だ。


 あと10日だ。なんとか『暫定動画本命』越える演奏を収めたい。挑戦を続ける。