あ〜さんの音工房

アーカイブはこちら→http://akeyno.seesaa.net/

『俺のノルドシュライフェ』をドライブ

 勝手にそう呼んでいるだけですけどね。「ノルドシュライフェ」って。

f:id:akeyno:20200311170346j:plain

 暖かで、タイヤも交換した事だし、ちょいと1往復してみました。基本峠なんで、ずっと上りで一気に下りますが、片側1車線で全線センターラインがあるので伸び伸び走れる楽しいコースです。180度以上回り込むタイトコーナーあり、速度の乗る緩いコーナーあり、S字や体感的にほぼ直角の急コーナーもある、やる気の無い時には面倒くさく、楽しみたい時には喜びを与えてくれる『俺のノルドシュライフェ』は往復20キロ超のワインディングロードなのです。

 慣らし運転を終えてタイヤも純正に戻した「メーカーが仕上げた足回りのセッティング」はどんなものだっか? 納車されてすぐにスタッドレスに交換したので今日まで味わえなかったのでした。

 マツダの(特にロードスターの)足回りは「ぐにゃぐにゃ」と思われていることが多いけど、そんなことはなかった。前後方向は減速してもあまり前のめりにはならず、沈み込む感じで、加速時も前が上がる感じは無い。つまりピッチングは制御されていると言える。左右へは傾くが、路面が平ならば、前→斜め前→横→後ろと滑らかに加重を移動出来ますよ。またタイトコーナーでブレーキ残して一気に向きを変えてもリアが出ることはありませんでした。無論常軌を逸した速度で突っ込めば出るか曲がらないかになりますよ、念のため。ペダルやステアリング操作に機敏に反応するので、雑に運転するとロールし過ぎで「ぐにゃぐにゃ」と感じるのかもしれません。

 デフの効きもまろやかで必要にして充分。しっかり前に進みます。もちろんカリカリ音立てることもありませんでした。タイヤもほぼ鳴かなかったので、十分なグリップがありますね。

 荒れた路面では跳ね気味で、ある程度以上の速度では少しずれましたが、これは空気圧の影響かと。動かす前に測ったら四輪とも3.0入ってたんですよ、なぜか。ドアには前後2.0と表記されているんですけどね。でも、これが何もいぢって無い純正状態な訳なので、そのまま走りました。

 高速道での印象も踏まえると、100キロ以下で運転する限り凄く良い足回りですよ。加減速時の姿勢が安定していて、左右に傾きながら滑らかに旋回し、段差などの突き上げは綺麗に吸収してくれる。上下の跳ね以外は実に滑らかで、しっとりとした足回りでした。他に何を求めろと? 言うまでもなく足回りのセッティングに一番金と時間を使っているのはメーカーです。悪い訳が無いんです。

 しかし、エンジンはもっさりです。4千回転以上はキープしたい。そこから上は滑らかに回りますが、とにかく低回転時のトルクが無い。3千回転までなら軽のターボエンジンの方が加速感ありますよ(実際に加速してるかは解りませんが)。

 『俺のノルドシュライフェ』を走っての総評は、静かで、大人しく、滑らか。ステアリングを切ったら切っただけ曲がるアンダー過ぎない足回り。踏んだら踏んだだけ減速するブレーキ。そして4千回転以上なら回るエンジン。この車を掌握している感を強く持てるので、NDロードスターは不安無く運転出来る実にフレンドリーな車なのでした。

「だれもが、しあわせになる。」

 初代NAから掲げられたマツダの信念は、NDにもしっかりと引き継がれていました。

f:id:akeyno:20200313150330j:plain

 なんやかんや言っても楽しかった、とても。刺激が無く物足りないとの声を否定はしないけれど、私にはこれで充分。NDロードスター(Sスペシャルパッケージ)良い車です。めでたし、めでたし。