風吹のロータスに会いに行った話 後編
昨夜(1月31日深夜)は2度地震があってびっくり。結構揺れた。自宅や地元以外で災害にあって、帰れなくなったら困るよな。ねずみ号ぐっしゃり、道路も使えない、電車も当面動かない事態になったらどうする? 被災した方の手伝いして一宿一飯の恩義に預かりながら歩いて帰るか・・・。旅の最中の天変地異はご免被りたいね。
明るい食堂で暖かな朝食を頂いて出発だ。
おはよう、ねずみ号。今日も頼むぞ。いざ『サーキットの狼ミュージアム』へ。
道すがらこの旅一番の渋滞に遭遇。
どんだけ広げるんだよ。もう充分だろ。
うおおおうっ、幻の停止線50センチ以内停車だぁ。ちいぃ、前方の右折待ち車にパッシングして進路を譲るぜ。まってろ風吹のロータス。超絶安全運転で今行くぞ。
あと1キロだ。うおおおおうっ。見える、見えるぞ。
ばばぁーん。だだっ広い駐車場に、でっかい風吹が出迎えてくれた(パチンコ屋の跡地?のようだ)。
風吹のロータスと沖田のディノ。
沖田のディノを受け継いだ風吹のディノレーシングスペシャル。
早瀬のポルシェ・ターボ。
おおぅ、こ、これはディノレーシングスペシャル! 入り口は、入り口はどこですか?
ちいぃ、ここじゃないのか? 入り口は、入り口どこですか? たのもーう、中へ入れてくだされ。愛車はねずみ号でお馴染み、あ〜さんと申します。無限大の彼方より来ましたぜ。たのもーう(落ち着け)。
おおぅ、ここだ。まずは入場券をください。
「いらっしゃい。こちらも差し上げます」。
なんですって、入場券を買い求めると公式ガイドブックまで付いて来るのですか? なんてお得なんだ。あざっす。頂戴します。
さあ、中へ入るぞ。うひゃひゃひゃ(落ち着け)。
どどーん。ひゃー、ひゃー、ひゃーっ。会いたかったぞ、風吹のロータス!(気持ちが落ち着くまで3回叫びました)。
俺史上最初のヒーロー風吹裕矢がドライブして、スーパーカーを切っては捨て去った伝説のマシン。風吹とは人馬一体どころか一心同体。弱点はスタビライザーでお馴染みの、それが「風吹のロータス」ロータス・ヨーロッパ・スペシャルだ。
深紅のストライプに誇らしげに刻まれた「撃墜マーク」をご覧下さい。ねずみ号にも付けちゃおっかな(やめとけ)。
ルーフには原作者池沢さとし(当時)氏が一筆。
リアウイングをご覧ください。ねずみ号にも付けちゃおうかな(やめとけ)。
見た目はコスプレ痛車に見えるかもだが、中身はコンペな男らしい仕様だ。実際にこの車はクラシックカーレースに参加しているそうだ。
サイドには「さとしのS」を狼の横顔にアレンジしたと思われるステッカー。かっけー。ねずみ号にも貼りたいぞ。
リアにも貼ってある。
タイヤはサーキット向けでお馴染みのヨコハマA048を履いていた。このタイヤ、ねずみ号のサイズがあるのよね。履いちゃおっかな(必要ないよね)。
風吹のロータスに会えた。感無量だ。
並んでいるのはディノ246GT。エモ過ぎる2ショットなんだぜ。ひゃっはー。
かっけー。
お馬さんも跳ねてるぅ。
ディノは愛しやすいよね。素敵な車だ。
ここは毎日スーパーカー祭りなんだな。夢の国かよ。
ミウラに
512BBiも。
パンテーラなどなど。劇中を所狭しと暴れ回ったマシンどもが勢ぞろい。
「父ちゃん、カメラ貸してくれろ」
「なに撮るんだ」
「スーパーカーだよ。高速の橋の上から流し取りするんだ」
なんて覚えのあるおじさんたちはここへ来ればスーパーカー見放題・撮り放題なんだぜ。そして・・・。
どどーん。まさかのディノ・レーシングスペシャル。実車に会えるとは感慨無量。
劇中最も印象に残ったのがこのマシンだ。
当然プラモも作った(てかほとんどの登場車は作った)。
学校に持ってって黒板の横のテレビ台に並べたもんだ(当然授業はそっちのけ。よいこは真似しちゃダメ)。
俺史上最高の車。
劇中にしか存在しない
夢のマシンだ。
それが、今、目の前に。きっと俺、イングリッド・バーグマンとエヴァ・グリーンとチャン・ツィイーに同時に会えた時より感激していると思う(あ〜さん調べ)。
「兄さん、このファイル見てみんしゃい」。
おおぅ、これはディノ・レーシングスペシャルの製作記録ではないですか。見せて下さい、係のおじいさん。
凄い。まさにワンオフだ。
よく完成にこぎ着けたな。偉い事だ。おかげで夢の車に会えた。感謝しか無い。
いゃー、本物のディノ・レーシングスペシャルに会えるなんて感激ですよ。「えぇぇ? なにぃ?」。風吹のロータスより感激してるかもです。「雑誌の取材じゃ、ここで撮影してねぇ」あぁ『ノスタルジック・ヒーロー』ですね。「えぇ? なにぃ?」スタジオじゃなかったんですね。「富士で走らせた時にはピロが折れてねぇ」。じいさん耳が遠いようだな。
「強度計算なんかしてないから、ポッキリ逝っちまったんじゃよ。ところで兄さん、コックピットに納まってみるかい?」。え?。おじいさん、今なんて?
「よいしょっと。さあ、乗り込みなされ」。なんだと、このおじいさん、とんでもない権力者じゃないか。乗ります乗ります、乗せて下さい。
ひゃー、乗っちゃったー。流石島レース優勝車両に乗っちゃったー。
とにかく狭くて、ペダルが小さい。ブーツ履いてたんじゃとても操作出来ん。風吹はレーシングシューズだったに違いないぞ。
突然のことに舞い上がってしまい2枚しか撮影出来なんだ。おじいさんにカメラ渡して乗ってるとこ撮ってもらえば良かった。人って、こんな時、無力だよね(達観)。
ご覧のみなさん。
ぜひお運びください。
『石原裕次郎記念館』が閉館するご時世だ。いつまでもあると思うな『サーキットの狼ミュージアム』。
いゃー、堪能したなぁ。お土産買って帰ろう。「お土産らしいお土産、無いんじゃよ」。えーっ。昨年の『サーキットの狼展』みたいなグッズの期待してたのにな。
この「S狼」のステッカーの販売希望。売れまくると思うんだが。
さようなら、風吹のロータス。ありがとう、ディノ・レーシングスペシャル。また会う日まで。
ねずみ号の隣に屋根付きが。この日はやたらとNDロードスターを見かけたな。4、5台すれ違ったかな。地元じゃ有り得ない遭遇率だった。いいとこじゃないか、茨城。
茨城に来たからには、野良ギタリスト的には『ギター文化館』を詣でるのが筋だが、この日はイベントがあって、ゆっくり見学出来そうになかったのでパス。そして、この上がり切った気分を収めるにはこれしかない。
映画観ちゃうんだぜ。
007『死んでる暇はねぇ』はまだ先なので
『フォードVSフェラーリ』これしかねぇ。しかも「1日」なんで1,100円で観れちゃうんだぜ。ありがたい。
'Ford v Ferrari' Official Trailer (2019) | Matt Damon, Christian Bale, Jon Bernthal
開始1分で号泣。おじさんたちには涙なしには観れない作品。走行シーンで解りやすいが頂けない演出はあったけど『ドリブン』や『ラッシュ』と違って車が好き、運転が好きな人が作った事は明らか。レースシーンは『グラン・プリ』に一歩譲るが、人間ドラマは秀でていたので並んだか。史実とは言えあのラストは堪らん。
しかし、たった74席のシネコンがガラガラって。しかも今日は割引価格なのに。観ようぜ、映画。
隣のメガドンキホーテは大賑わい。観ようぜ、映画。
日が暮れる。
ひた走る。
さよなら、茨城。良い旅だったよ。
お疲れ、ねずみ号。ゆっくり休んでくれ。
めでたし、めでたし。